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    夜、雲は黒い


    札幌から飛び立って
    しばらくしたら、夜間飛行のため
    客室の照明が落とされた。

    眼下に広がるのは
    山脈の漆黒と、時折の街明かり。

    真下の街明かりと、その奥の街明かりを
    銀に光る針のなみ縫いのような
    山道がつなぐ。



    ああ、時折、黒い塊が視界を遮って
    夜、雲は黒い。



    街明かりが都市の輝きとなり、

    何億もの光の粒にあふれた
    たくさんの人の営みにあふれた
    愛しい
    東京に着いた。



    この作品は
    北星学園大学短期大学部 生活創造学科 生活文化ゼミ
    風戸真理先生に、心のこもったお招きをいただき、
    今月初旬に書芸俳句のワークショップを開いて
    その帰り道の気分を乗せました。
    ※上記の写真は、風戸先生に撮影していただきました。



    作品を書くきっかけは
    とある撮影で、
    楽しい人達にあたたかく囲まれて
    新しい表現上での発見があったのですが、
    そのことについては
    お伝えできるタイミングが来たら
    お話ししたいです☆

    JUGEMテーマ:花の記憶


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    posted by: 福田 泉(FUKUU) | 北星学園大臨時講師 〜ワークショップの旅 | 19:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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      秋晴れの表面張力こぼれさう


      秋晴れの表面張力こぼれさう

      あきばれの
      へうめんちやうりよく
      こぼれさう

      JUGEMテーマ:花の記憶


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      posted by: 福田 泉(FUKUU) | 赤坂 | 21:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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        秋晴れを賽の目に一欠片つまむ


        秋晴れを賽の目に一欠片つまむ

        あきばれを
        さいのめに
        ひとかけ
        つまむ



        今だけの
        期間限定の
        キラキラ、ピカピカ感

        味わう



        葉が色づけば
        新しい、美しい世界が
        開くのだろうけれど

        JUGEMテーマ:花の記憶


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        posted by: 福田 泉(FUKUU) | 赤坂 | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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          お品書きに誘惑されし秋黴雨


          お品書きに誘惑されし秋黴雨





          おしながきに
          いうわくされし
          あきついり



          and , then …



          JUGEMテーマ:花の記憶


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          posted by: 福田 泉(FUKUU) | 早稲田、新大久保、新宿 | 17:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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            炎環10月号にて巻頭をいただきました☆
            炎天やいつもの二割くらゐの私
            歌声をまとひてをりぬ夏の雨
            あちこちに話の飛びし扇風機
            病葉を離さずにをりプラタナス
            蓮の葉のめくれるままや夕間暮れ


            炎環10月号にて
            揚句五句にて
            巻頭をいただきました。

            俳句は、
            読んでくださる方の感性にお渡しする文学だなぁ
            というところもあり、
            自分の句を自分で解説すると
            興ざめになることもあります…が、
            巻頭をいただいた記念に備忘録も兼ねて
            自句自解します☆



            炎天やいつもの二割くらゐの私 ◆

            えんてんや
            いつものにわり
            くらゐのわたし

            今年の7月は暑くて、、、
            灼熱のアスファルトに落ちる
            自分の影が、
            小さくなっていくような感覚。

            理性や気力が奪われて
            暑さでいっぱいになってしまうような
            夏バテの真っ只中で、
            弱気になっていました。



            歌声をまとひてをりぬ夏の雨

            うたごゑを
            まとひてをりぬ
            なつのあめ

            毎年フジロックフェスティバルに行っているのですが、
            今年の雨は酷くて。

            ゴアテックスを沁み入る豪雨の中、
            学生の頃から大ファン 永遠の王子様
            小沢健二さんのステージを観ることができて、
            幸せでした。

            夏の大粒の雨は、歌のような雨音…

            そして、夏バテからの解放。
            どこかに積み重なっていた
            ストレスの溶解。



            あちこちに話の飛びし扇風機 ◆

            あちこちに
            はなしのとびし
            せんぷうき

            フジロックフェスティバルにて、
            毎年泊まっている部屋は
            スキー宿の小さな屋根裏部屋で、
            布団を敷くと
            布団で埋まってしまいます。

            クーラーはなくて湿気が多いので、
            網戸にして
            扇風機を回します。

            部屋いっぱいの布団に寝転がりながら
            話すひとときが楽しくて。



            病葉を離さずにをりプラタナス

            わくらばを
            はなさずにをり
            ぷらたなす

            毎朝、青山通りを歩いて出勤しています。
            青山通りは、プラタナスの並木道で
            夏は大きな葉を広げて
            日差しを遮ってくれます。

            夏は緑がより緑となっていく季節ですが、
            日の光に耐えきれず病葉となる葉も混じります。

            イキイキとした元気な葉のみではなく、
            病葉も離さない
            プラタナスの力瘤のような
            太い枝が好きです。



            蓮の葉のめくれるままや夕間暮れ

            はすのはの
            めくれるままや
            ゆふまぐれ

            暑い夏の日、
            素敵な人と待ち合わせて
            私が辛い時期に書いた作品を一緒に観て、
            鰻をご馳走になりながら
            不忍池を眺めました。

            お店の中はちょうど良い冷房加減で
            いつまでいても
            カラダが冷えすぎることがなくて…



            俳句は
            日々の生活で体験していくことの中から
            詩的な、光り輝く粒を
            拾って、磨くような作業です。

            これからも精進していきますので
            お付き合いいただけたら嬉しいです。

            炎環2017年10月号 ◆石寒太特選

            JUGEMテーマ:花の記憶


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            続きを読む >>
            posted by: 福田 泉(FUKUU) | [お知らせ] | 19:37 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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              月光や香り立ちたる電話口


              月光や香り立ちたる電話口



              ぐわつくわうや
              かをりたちたる
              でんわぐち



              JUGEMテーマ:花の記憶


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              posted by: 福田 泉(FUKUU) | | 13:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                アベリアの花の重みにこぼれたり


                アベリアの花の重みにこぼれたり

                あべりあの
                はなのおもみに
                こぼれたり

                白く咲いた花がこぼれるように
                恋したい

                咲いた花が
                花びらの重みでこぼれていくように
                好き
                と言いたい



                いつものアスファルトの道を歩く
                風が吹いて
                右から
                手のひらくらいの香りが
                こちらへ

                炎環2017年11月

                JUGEMテーマ:花の記憶


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                posted by: 福田 泉(FUKUU) | 赤坂 | 14:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                  青と思ひし朝顔の緋色に咲けり 我が身の内よ


                  青と思ひし
                  朝顔の
                  緋色に咲けり
                  我が身の内よ

                  あをとおもひし
                  あさがほの
                  ひいろにさけり
                  わがみのうちよ



                  育てていた朝顔が
                  咲いたら
                  ピンク色だった



                  緑色の小さな蕾が割れて
                  ピンクのスカートが
                  ヒラヒラはみ出した



                  朝顔といえば
                  青い花が咲く
                  と思い込んでいた



                  そうか、
                  たくさん並べられていた
                  黒くて小さなプラスチックの鉢の中から、
                  一つ
                  双葉から少し蔓が伸び始めた苗を
                  手に取った時から、
                  初めから
                  ピンクの花を育てていた、ということだったのか



                  私は、青というより
                  ちょっと浮かれたピンクだしなぁ



                  毎日の水やりが
                  今、ここで、この色に繋がるとは



                  蔓は支柱に絡まって
                  血管のよう

                  よく見たら
                  蔓は緋色に染まっていて、

                  注意深くしていたら、
                  もっと早く気づけたのかもしれない



                  JUGEMテーマ:花の記憶


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                  posted by: 福田 泉(FUKUU) | 部屋 | 21:20 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                    地下鉄の冷蔵庫めく我は魚

                    地下鉄の冷蔵庫めく我は魚


                    ちかてつの
                    れいざうこめく
                    われはうを


                    電車の車窓に

                    雨が点線を描いて、

                    小さなレンズが現れる


                    夏に開ききった

                    葉の濃い緑色が、

                    雨粒に染まる

                    グレーのコンクリートと

                    交差する


                    雨で湿気が重いけれど

                    車内は冷房が効き過ぎていて、

                    冷蔵庫の中で

                    腐敗しないよう

                    時を遅らせられている

                    魚や野菜のような気分だなぁと思っていたら、


                    電車は地下に潜ってしまって

                    何も見えなくなってしまった。



                    炎環2017年11月

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                    posted by: 福田 泉(FUKUU) | 横浜、湘南、お台場 | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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                      熱のある我月の射す水飲めり


                      熱のある我
                      月の射す水飲めり

                      グラスは
                      外の湿気に
                      たちまち濡れて、
                      指でぬぐうと
                      氷が揺れた



                      ねつのあるわれ
                      つきのさすみづのめり

                      グラス越しの水は
                      光を帯びて
                      指で触れることはできず、
                      唇から滑り堕ちた

                      炎環2017年11月

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                      posted by: 福田 泉(FUKUU) | 二子玉川、二子新地 | 20:34 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |